ほぼ週刊 ビジネスプレイボーイ

篠崎愛と紗倉まなをこよなく愛する独立会計士のブログ。

現役会計士こそ知るべき、選挙の「勝たせ屋」が教える1秒で好かれるための3つのステップとは?

次郎おすすめ本コーナー

『会う人すべてがあなたのファンになる一流の魅せ方』 鈴鹿久美子 大和書房

会う人すべてがあなたのファンになる 一流の魅せ方

会う人すべてがあなたのファンになる 一流の魅せ方

 

 

こんにちは。会計士次郎です。

また買ってしまいました。前回に続く大和書房シリーズ、もとい外見系自己啓発シリーズ。

本には投資を惜しまないのが信条の次郎もそろそろ大和書房に貢ぎすぎな今日この頃。

 

さて、著者は元国会議員秘書選挙戦略家、通称「勝たせ屋」。

知名度のない一般人を幾度となく選挙戦勝利に導いてきたプロである。

つまり、どんな素人が選挙に出ようがその外見や持ち物などをコーディネートするだけで、勝たせてしまうことができるということらしい。

 

そんな上手い話あるわけないだろう・・・。またタイトル詐欺か、やれやれ。

そう思いつつ、いつにもまして職業的懐疑心を発揮した次郎が本書を読み進めること10分。

 

あれ、これはもしかして・・・!?

 

まず冒頭で著者はこう言い切る。

 

「魅せたい姿」を固定化した「コアスタイル」を持つこと。そして、それ以外のノイズを徹底的に取り除くことで「ブレない自分」を魅せることができるのです。

 

ほう。

 

「コアスタイル」・・・だと!?

 

つまり、「信頼」を勝ち取るためには、服装も持ち物も、話すスピードも、いつものコアスタイルで魅せることがとても重要になると。

 

いや、そもそも信頼というものは仕事の成果で決まるものであって、それはクライアントへのサービスの質の高さで決まるものでしょう。

つまり外見じゃなくて、仕事の中身で評価されるべきものでは?

 

はい。そう思っていた時期が次郎にもありました。

 

たしかに、仕事の中身は重要。

だが、しかし。

世の中にはなんら専門的知識ももたない胡散臭い「コンサルタント」がごまんといる。

そいつらが生き残っているのはなんなのか。

 

次郎は久しく疑問に思っていた。

 

いや、生き残っているどころか、大手を振って世間をのし歩いている。

その高級紙芝居とすら揶揄されるパワポに価値はあるのか。

ロジカルシンキングだのフレームワークだのお仕着せの横文字を操り、真の専門的知識を持たない君たちが本当にValueを世の中に提供しているのか。

 

次郎は激怒した。

 

必ず、かの邪智暴虐のコンサルを倒さなければならぬと決意した。

次郎にはコンサルがわからぬ。

次郎は、会計村の凡人である。

電卓を叩き、決算書と遊んで暮して来た。

 

けれどもコンサルに対しては、人一倍に敏感であった

(注:次郎は決して「コンサルタント」に恨みがあるわけではありません。)

 

おそらく。

そのコンサルがプレゼンとかでみせるテクニックの一部が本書に含まれているのではないか。

 

いつだって現実は残酷だ。

いくら専門知識を頭に詰め込もうが、結局は外見、「魅せ方」を分かっていないと損をする。

本書を読んで次郎もそれを潔く認めるときが来たようだ。

 

著者は、選挙に負ける人には共通点があるという。

それは、ポスター用の写真に使う服装や、笑顔、キャッチフレーズ、演説の内容、身の回りの小物等を「なんとなく」選んでしまうことだという。

 

逆に選挙で勝つ人は、毎日同じ服を着る。それは、固定化されたイメージを相手に植えつけ、「あの人はこういう人」という印象を作り上げるためである。

 

つまり、魅せたい自分のコンセプトに沿って、「勝つための武器」を身につけ、不要なものは捨てるべきであると。

 

そして、「勝つ人」は、他人から見える自分の姿を知っている。

 

「どう見られる必要があるのか」という視点から、魅せたいものだけでシンプルな自分の姿を作り、固定化した印象を植え付ける、と。

 

本書は、著者が数々の選挙を分析して見つけた「当選する人の特徴」を、一般の方が実践できるノウハウとして紹介している。

 

さて、ここでは、次郎もすぐさま取り入れたい最強の「魅せ方」への3つのステップを紹介する。

 

ステップ1

自分のスペックを「棚卸し」する

はい。きました。

幾度となく監査でクライアントの棚卸に立会をしてきた、いわば棚卸のプロである次郎も、自分のスペックの棚卸しをしたことはなかった。

そこで、次の項目を具体的に書き出せとのことである。

 

身長・体重・スリーサイズ・髪質・骨格・体型・学歴(職歴)・収入

 

あまり、直視したくない!!(笑)

しかし、“「選ばれる自分を」を作るには、まず自分を客観的な数値で計り、自分が他人からどう見えているのかを知ることが大前提”とのことだから、泣く泣く書き出してみる。

 

ステップ2

「どんな自分を魅せたいか」を明確にする

これは、まず自分が「ほしいもの」を明確にした上で、そのために、「自分をどう魅せるか」を決めていくという作業である。

その「ほしいもの」を明確にする9つの質問、例えば、「あなたは何がほしいですか」や「それを得るために何が必要ですか」や「それを得るためにしなければならないことは何ですか?」等々、これらに答えることで、それを得るために必要な「見えるべき自分」が明確にしていくと。

 

次郎も人の子である。欲望は無限にある(笑)。

あ~筆が止まらない。止まらない。

 

ステップ3

自分だけの「コアカラー」を決める。

おそらく、これが本書で一番早く使えるテクニックであろう。

これは自分のもともとの肌や髪の色を診断して「自分を活かす色調」を調べ、そのうえで決定した「コアカラー」を自分の全体の表面積の10%以内に刺さるように入れることが肝心であると。

例えば、著者はボルドーの赤をスーツの裏地、ポケットチーフ、カバン、名刺入れに取り入れており、それは「国会の赤絨毯」の色を選ぶことで、「当選」「うまくいく」イメージ形成に非常に役立つからだという。

さすがの策士である。

 

自分を活かす色調の調べ方は若干難易度が高いので割愛するが、とりあえず自分を印象付ける色を選んで、戦略的にそのコアカラーを運用せよということである。

 

これは企業ならよくあることで、メガバンの青・赤・緑みたいなもので、弊業界でいえば、新日:赤、トーマツ:緑、あずさ:青、あらた:オレンジみたいな感じだろう。

 

ただ、これを意識的に使うという発想は正直、次郎には全くなかった。

うーむ。深い。

この「コアカラー」作戦は次郎も早速取り入れざるを得ないところである

 

Extra ステップ

服はブランドでなく「国」で選べ!

最後にもう一つこの本で印象に残った点を1つ。

掲題のとおり、ジャケットはアルマーニ、シャツはブルックス・ブラザーズ、スラックスはダンヒル、こういうのはダメな典型例ということだ。

つまり、自分を魅せるオシャレの基本は、「国でまとめる」ということである。

次郎はイタリアのブランドが好みであるが、スーツ・靴・財布・カバン・時計がてんでばらばらで、好きなものをテキトーに着けているだけであった(笑)。

 

著者にいわせれば、服というのは、その国の歴史と気候が顕著にあらわれるので、異なる国のブランドを組み合わせるのは相当難易度が高いということである。

 

これは、意識していないとすぐにブランドが散らばってしまうから結構注意が必要である。

 

以上、かいつまんで紹介してきたが、なぜこの本をあえて現役会計士に薦めるかといえば、おそらく我々公認会計士はクライアントから「電卓とエクセルばかりいじっていて、ときどき質問してくるちょっと頭はいいのかもしれないけど、真面目で面倒な人たち」と思われている可能性が高い(笑)からである。

 

是非、本ブログの読者には「公認会計士」というお堅い職業とのギャップを狙った「魅せ方」を本書で研究・実践することで、そういった真面目すぎるイメージを払拭し、少しでも業界のイメージアップをしていただきたいと心から願っている。

 

もちろん、次郎も早速「コアカラー」&「コアカントリー(今次郎が作った造語 どの国のブランドを選ぶかの際の国)」を見つけて実践してみようと思った次第。